ギブアンドテイク【後編】
週明け。
「先輩、これ東京土産です」
「お!これ好きなんだよなーありがとう。どうだった?会えたんだろ、その様子じゃ」
「……婚約することになりました」
まじかよ、と顔が言っている。
しばらくフリーズした上司は、少し頭の整理をして、大人の顔になった。
そういえば、この人はもう結婚して子供がいるんだ。
「まあ、おたがい社会人だし遠距離なら、いずれそうなるか。おめでとう」
「いや、俺の完全片想いだったんですけどね」
「ーーは?付き合ってる彼女じゃねーの?」
けげんな顔をされて、思い出す。
そういえば、先輩には適当に言ってたんだっけ。
はは、完全に二股かけてるクズって思われてるなこれ。
「彼女っての、嘘ですよ。ただの俺の片想いだったんです」
「え?でも婚約したんだろ?」
「まあ……よく知る仲なので」
言葉が足りなさすぎて、全てを意味深に変換されてそうだ。
「おまえ……」
「すいませんちゃんと話すのであからさまに距離取らないでもらえますか」
「先輩、これ東京土産です」
「お!これ好きなんだよなーありがとう。どうだった?会えたんだろ、その様子じゃ」
「……婚約することになりました」
まじかよ、と顔が言っている。
しばらくフリーズした上司は、少し頭の整理をして、大人の顔になった。
そういえば、この人はもう結婚して子供がいるんだ。
「まあ、おたがい社会人だし遠距離なら、いずれそうなるか。おめでとう」
「いや、俺の完全片想いだったんですけどね」
「ーーは?付き合ってる彼女じゃねーの?」
けげんな顔をされて、思い出す。
そういえば、先輩には適当に言ってたんだっけ。
はは、完全に二股かけてるクズって思われてるなこれ。
「彼女っての、嘘ですよ。ただの俺の片想いだったんです」
「え?でも婚約したんだろ?」
「まあ……よく知る仲なので」
言葉が足りなさすぎて、全てを意味深に変換されてそうだ。
「おまえ……」
「すいませんちゃんと話すのであからさまに距離取らないでもらえますか」
作品名:ギブアンドテイク【後編】 作家名:かずさ