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ギブアンドテイク【後編】

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こいつ、わたしを殺す気か!


「うわ、おまえ真っ赤」

「……高峰キャラちがうんだけど」

「だって、もう言っても大丈夫かと」


なんでこんなひょうひょうとしているんだ。

彼の口から初めて聞いた甘い言葉に、わたしはこんなに狂わされるのに。

なんか、くやしい。


「なにそれ、ヘタレみたい」

「……人の気も知らないで」

「ん?なんて?」


あまりにぽそぽそ言うから聞き返したのに、なんでもないとあしらわれる。

なんでもないことないでしょ。

じとっと見つめたけど、彼はもう答える気はないようで。


「おかゆ冷めるから、早く食えよ」

「え、まだ熱いと思うんだけど……気をつけ」

「うわっち!!なんだこれ熱っ!!!」


パウチのおかゆを皿に移そうとしてくれた手は、やっぱりやけどした。

いや、ふつうわかるでしょ、何分もレンチンしたら熱いでしょ。

あきれ半分に冷凍庫から保冷剤を出して彼に渡すと、ものすごくはずかしそうに縮こまってしまった。