ギブアンドテイク【後編】
目を覚ましたら、お昼を過ぎたくらいだった。
「たかみね……」
「ん、起きた?具合どう?」
「ーー帰ったかと思った」
なんだそれ、俺来たばっかなのにどこに帰ればいいの、と彼は笑う。
うわ言みたいに、もういないと思った名前を呼んだら返事が返ってきた。
寝てしまえばたいていのことはすっきりするけど、例外じゃなかった。
「わりと、よくなったと思う」
「そらよかった。おかゆ食べれる?」
「うん。お腹めっちゃ空いた」
ははっと笑って、彼はキッチンに消えた。
レンチンのおかゆだなんて、世の中も便利になったな。
あ、そういえば。
「高峰、ハンバーグ食べる?あっため直したらあるんだけど」
「お!この前話してたやつ?食べるー」
「おっけーじゃあ、ソースだけ作るね」
食洗機様様のおかげで流し台はきれいだから、食洗機からボールやらお皿やらを出す。
使って洗って使って、を繰り返すだけだから、ヘビロテにまきこまれなかったもので食器棚はわりときれいなまま。
それに気付いた高峰が、さみしそうに言う。
「俺がいなくても、どうとでもなるんだな」
「え?」
「たかみね……」
「ん、起きた?具合どう?」
「ーー帰ったかと思った」
なんだそれ、俺来たばっかなのにどこに帰ればいいの、と彼は笑う。
うわ言みたいに、もういないと思った名前を呼んだら返事が返ってきた。
寝てしまえばたいていのことはすっきりするけど、例外じゃなかった。
「わりと、よくなったと思う」
「そらよかった。おかゆ食べれる?」
「うん。お腹めっちゃ空いた」
ははっと笑って、彼はキッチンに消えた。
レンチンのおかゆだなんて、世の中も便利になったな。
あ、そういえば。
「高峰、ハンバーグ食べる?あっため直したらあるんだけど」
「お!この前話してたやつ?食べるー」
「おっけーじゃあ、ソースだけ作るね」
食洗機様様のおかげで流し台はきれいだから、食洗機からボールやらお皿やらを出す。
使って洗って使って、を繰り返すだけだから、ヘビロテにまきこまれなかったもので食器棚はわりときれいなまま。
それに気付いた高峰が、さみしそうに言う。
「俺がいなくても、どうとでもなるんだな」
「え?」
作品名:ギブアンドテイク【後編】 作家名:かずさ