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本気で楽しそうな佐倉に殺意がわく。


「いいんだよ。とりあえず現状維持で」


いないと困るけど、そのときはそのとき。

１年前に言われた、持ち上げるのか落とすのかあいまいな彼女の言葉に、ゴーサインが出ない。

いや、出たことなんか一度もないけど。


「そんなこと言ってたら誰かに取られるぞーははは」

「そんなマンガみたいなことあるわけないだろ」

「いやだってこれ小説だし」


おいなんで突然現実をつきつけてくるんだおまえ。


「……」

「後悔しないようにな」

「……はいはいしないしない」


なんだこれ。