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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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乙女たちの幻想曲 第1回 Secret Garden

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 外の暗い道を、彩は1人で歩いた。道を覆う枯れ草にうっかり触れたら、軽く切り傷ができそうだ。
 その道を、彩は注意深く進んだ。

 奥へ奥へと行くと、夜にもかかわらず明るく光るものが見えたので、彩は吸い込まれるようにそこへ向かった。
 彼女が見たものは、花々が一面に咲き誇る庭だった。それらは、まるでライトアップされているかのように優しく輝き、周りの闇を照らしていた。
 そのあまりに幻想的な光景に、彼女は声も出なかった。

 色とりどりの花をじっと見たあと、彩はその足元に白い花を見つけた。
 しゃがんでよく見ると、その花は、人間が髪飾りにするのにちょうどよい大きさであった。この花なら、美しい水音によく似合いそうだ。

 彩は思い切ってその花を摘むと、荒れ野にも似た道を再び通り、親友のいる建物の一室に戻った。