「恋愛病院 不倫病棟」 第四回
「勇太君はお母さんのことどう思っているの?おばさんに教えてくれない?」
「どう・・・って、別に」
「そう、じゃあ勇太君って彼女はいるの?」
「居ないよ。中三だよ」
「ううん、私はあなたの年齢でもう大人だったわよ。解る意味?」
「大人?」
「勇太君はオナニーしてるでしょ?」
「えっ?そんなこと・・・してないよ」
「赤い顔になった!正直ね。エロ本買ってきて見ながら出すの?」
「だから、そんなことしてないって言ってるじゃん」
「だったらなんでお母さんの下着を盗んで見たりしているの?それでやらしいこと想像して出してるんじゃなかったの?」
「違うよ・・・あの人はお母さんじゃないし」
「答えになってないよ。何故盗むのっていう」
「ぼくにきついこと言うから、本当の母親でもないのに」
「そう、勇太君は本当のお母さんがどうしておとうさんと離婚したのか知っているの?」
「知らない」
「じゃあ、聞きなさい。どうぞこちらへ来てください」
早奈枝は鉄男に言われて勇太の本当のお母さんに来てもらっていた。
会話を聞いていた本当の母親は、勇太の顔を見るなり駆け寄り抱き付いて泣いていた。
作品名:「恋愛病院 不倫病棟」 第四回 作家名:てっしゅう