からっ風と、繭の郷の子守唄 11話~15話
からっ風と、繭の郷の子守唄(15)
「覚満淵に咲き乱れる高山植物と、恋人たちのヤドリギ」
覚満淵(かくまんぶち)は、大沼のすぐ上部に位置する湿原だ。
標高1,360m。周囲、1kmほどの小さな湿原だ。
「小尾瀬」とよばれるほどの、高山植物の宝庫でもある。
大沼の東に位置し、外輪山の駒ケ岳と小地蔵岳にはさまれている。
「覚満」は平安時代、比叡山延暦寺に籍を置いた高僧の名前だ。
覚満がここで法会を行ったということに由来をして、覚満淵と命名された。
高山植物と湿地を保護するため、周囲を一周する形で木道が整備されている。
30分ほどで気軽に、高地湿原のハイキングを楽しむことができる。
増えすぎた鹿の食害から高山植物を守るため、入口は金網で覆われている。
入場者たちは小さなゲートから、ブナの林を抜けて木道の遊歩道へ進んでいく。
作品名:からっ風と、繭の郷の子守唄 11話~15話 作家名:落合順平