深淵の流れ
道
君のもとへ行こう 歩きなれた あの道通って
日なたぼっこの猫 思わず顔がゆるむね
君のもとへ行こう やわらかい陽ざし浴びて
いつもの曲がり角 小さな花が咲いていたよ
何年も 歩き続けた この道の空気が
今では この上なく 愛おしくて
君のもとへ行こう あの頃と同じ この道通って
君のもとへ行こう 歩きなれた あの道通って
早咲きサクラの木 サクランボをとったね
君のもとへ行こう 雨の中 青い傘さして
銀のしずく浴びて あじさいが微笑んでいたよ
何年も あたりまえだった この道の空気を
全身で 感じるほどに 懐かしくて
君のもとへ行こう 何も変わらぬ この道通って
繰り返される日々の中 戻れぬ一本道歩いて
落した かけらたちは 新たなきらめきになる
君のもとへ行こう 歩きなれた あの道通って
君のもとへ行こう 何も変わらぬ この道通って
君のもとへ行こう あの頃とは違う この道通って