深淵の流れ
黄金の月(11月のお題「月」に寄せて)
蒼い風 白い空気 どうかぼくに吹かないで
今はもう少し抱かれていたい あなたのぬくもりに
優しさのかけらもない けれどそつない言葉
いつもと違う雰囲気に 弾きだされてしまう
屋上に上がってみれば なんとも風の強いこと
ここからだと本当に 空を飛べるような気がした
来るはずもない甘い未来を 見ているのはぼくだけだろうか
蒼い風 白い空気 どうかぼくに吹かないで
今はもう少し抱かれていたい あなたのぬくもりに
もう当分の間は 恋なんてどうでもいい
そう思っていたい それがぼくのためだと思った
結局のところ ぼくも一介の人間(ひと) 突然は変われない
捨てたはずの思いは いつまでも残ったまま
少し前のぼくに戻りたい そう思っているのはぼくだけだろうか
黄金(きんいろ)の月 紅い灯 どうかあなたをてらさないで
これ以上遠い存在はいやだよ せめて話せる場所に
蒼い風 白い空気 どうかぼくを優しくつつんで
今はもう少し余韻にひたりたい あなたのぬくもりに
黄金(きんいろ)の月 紅い灯 どうかあなたをてらさないで
これ以上 輝いてしまうと 近づくこともできない
蒼い風 白い空気 どうかぼくに吹かないで
今はもう少し抱かれていたい あなたのぬくもりに