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嘘と演技

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「洋平?」
「由美何でここに?」
「こんな若い子とホテルに行くなんて信じられない」
「待て由美。違うんだ。あとで話す」
 由美はタクシーを止め乗車しようとした。
「追わなくていいんですか?」
 あやめさんが言うと、
「それより時間は2時半でいいかな?」
「はい。分かりました。2時半留置所で」
「由美にはあとで話しておく。理由を聞けば分かってくれるさ」
 私は気分を落ち着かせるためにシャワーを浴びようと家に帰った。そして家について由美に電話した。
「はいもしもし…」
「由美さっきの誤解について聞いてくれ。俺達は話をしていたんだ。誰にも聞かれない様に。頼まれ事もして由美にも協力してもらいたい。詳しくは家で話すが髪を切る事と、そうだ避妊。避妊の仕方について詳しく教えてほしい。だから一旦俺の家に来てくれないか?今日休みだろ」
“プツン”
 電話が急に切れた。
“あれ?ちゃんと伝わったかな”
 不安に思いながらもシャワーを浴びた。
“さくらさんとあやめさんが入れ替わるのか、大胆な作戦だな。でもさくらさんが上手く外に出ればすべての冤罪が晴れる。問題はあやめさんだ。ロシアに行くとは、彼女は危険を伴う仕事が多過ぎる”
作品名:嘘と演技 作家名:松橋健一