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嘘と演技

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「母親が心の病の回復の為だろうか箱根に連れて行ったそうだがその子は、
『そういう事が余計なの』『そもそも違うのよ私の場合』『お母さんは私の今おかれている状況も何も分かってないわ』『治るわけないわ』『クリスマスなんて聞くとぞっとする』
 そんな事を言ったんだ。そして俺はその日家に帰り、次の日テレビでニュースをつけたらこの親子の事が出てきたんだ。
 母親の真由美さんが娘のさくらさんに殺された。さくらさんは自首している」
「自首しているならそのさくらちゃんて子がやったんじゃないの」
「それが俺はあの時見たんだ。聞いたんだ。いろいろ娘が暴言を吐きだした後、母親の膝枕に寝て『お母さん。ごめんね。いろいろ言っちゃって。でも私お母さんの事一番頼りにしているのよ。お母さんがいるから生きていける。何でも聴いてね』母はそれに対して『うん。何でも聴くわよ』その親子の会話を。あれは人を殺す当日の親子の会話じゃない。確証はないが直感的に彼女さくらさんは母親の真由美さん殺していないと思う。真犯人は別にいる。そう思った」
「それでさくらちゃん自身はなんて言ってるの?そもそも何で自首したの?」
「それが彼女は自分がやったと言いはるんだ。その上気が狂ってまともに会話もできない。しかし俺達はいろいろ調査をした。学校の校長は何かを隠している。スクールカウンセラーの人は協力的だけど彼女も事件の真相まで分からない。さくらさんの親友であるあやめさんて子は『絶対やるわけないわ。さくらさんに限って』と言っている。一番怪しいさくらさんの父であり真由美さんの旦那さんはアポをすっぽかして海外にまで逃げた。その上これでどうだと言わんばかりのアリバイがある。そういう状況なんだ」
「そっかあ。じゃあそのお父さんが怪しいって訳ね…えっ?でもなんでそこからSEXの観念だとか濡れる濡れないとかいう話になるの?やっぱ意味分かんない」
作品名:嘘と演技 作家名:松橋健一