嘘と演技
そんな事を考えながら他にもいろいろ、売れているだろう本を手に取ってみた。
“一日1分の驚異のダイエット術”
“成功したければ半分は捨てろ”
“本当は恐ろしい近代の日本史”
“TEPで日本は滅びる?”
“英語は簡単にペラペラになれる”
本を見ながら、
“ダイエットか最近太ったかな…成功したければ仕事を一つ一つ完璧にやっていては…これじゃ潰れるな…歴史は塗りかえられる。真実とは本当は恐ろしいものなのか…TEPどうなろうと弁護士の業界には影響もさほどないし、収入が上がるのも期待できない。俺はそこいら辺の知識は疎いな…英語が簡単にペラペラになるわけないだろ。私も弁護士になる為相当勉強した。甘い人間をターゲットにしたマーケティングか。人は楽な方に流れる。ここいらの街の風俗だってそうだ。どうしようもない人間を受け入れる。
そんな事が社会においてビジネスとして成立しているんだ。六本木だって、歌舞伎町だって、一晩でいくら稼いでいるんだ。百万以上、女性の体で一晩で百万以上の金が動くときもある。社会とは恐ろしいものだ。
気が付いたら私は仕事に全く無関係な事で思いに耽っていた。疲れているのだろう。
そしてネットカフェに行きリクライニングチェアに座りアラームをセットしてゆっくり仮眠をとった。
どうやら私は夢を見ていた様だ。