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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「幸せの交換」 第十五話

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「彼女に対して好きになれないという気持ちはそのまま男女関係を不満にしてゆくと思っているのね?」

「喧嘩した時とか、不満があった時に元に戻れる気持ちはやっぱり好きだという思いだと考えるんです。ボクにはそうなる思いが無いのでうまくゆかないんじゃないかと思えるんですよ」

「そうね、好きじゃないのに結婚しては罪よね。彼女さんには辛い選択かも知れないけど、あなたがはっきりと好きになれないと言うのも男としての責任かも知れないね」

「はい、そう思っています。今日は決心がつきました。ありがとうございます」

「こんなことで感謝されるだなんて、嬉しいわ。彼女さんから嫌われそうだから、黙っててね今日の話は」

「もちろんです」

わたしは自分の頃も今の若い人も結婚には同じような悩みを抱えているんだと知った。それは男と女と言う気持ちの上では世代なんて関係ないということなのだろうと思えた。

歓迎会が終わって課長に二次会に誘われた。今日は帰りたいと申し出て私だけ帰らせてもらった。
家に着くと夫が待っていて、すぐにでも抱き付きそうな気配に感じられた。
シャワーを浴びたいと言って部屋で待っていてくれるように話した。