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ヴァリング軍第11小隊の軌跡(仮)

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 ワックは音色が聴こえる方へ走っていた。
 3人が着いてくるが気にしない。
 今はアレの方がヤバイ。そんな予感は的中だった。
 何故ならワックが走っている間にワックは何故か小さくなっていたからだ。そして何故か力も無くなっていく。理解出来ない、意味が解らない。だが危険だ。この音色はとにかく危険だ。
何が危険かは解らないが大きな力を感じるのだ。



 …見えた。
 音色の正体は小さな少女だった。
 魔力とは違う、もっと別の何かを纏っている。
 先ほど自分が相手をしていた奴らとは明らかに違う光。
 金色の光。
 黄金の光。
 人を惹き付けるそんな光だ。
 音色はやがて走っているワックの右脳まで入り込んだ。そして記憶を取り戻す。自身の罪に溺れそうになりながらワックは少女の元に辿り着いた。
 少女は只ひたすらにトランペットで曲を吹いている。
 何処かで聴いた事がある懐かしい曲だ。
 その曲を聴いている内にワックは人の姿に戻っていた。ワックはトランペットを吹く少女と同じ金色の光に包まれて、そして光と共に散った。
 残ったのは核だけだった。