ヴァリング軍第11小隊の軌跡(仮)
銀の弾丸
悠斗・ヤン(15)は、市花と小百合の前に姿を表した。
「貴方も無事だったのね、悠斗」
「君こそね、小百合。そちらはDDの市花・ユリさんだね?」
「知ってるの?私の事」
「軍人学校の生徒の名前は全て頭ここに入ってるから」
「頭いいんだ…」
「変態なだけよ」
「それより、ここは危険だよ?敵地のすぐ側だから」
「どうしてそんなこと分かるの?」
「僕は昨日からここにいたからね。ちょっと散歩して探ってたんだ」
「…そう。貴方、私達以外の受験者達見なかった?」
「見たよ」
「今、何処にいるか分かる?」
「そうだね。敵地の中にいるよ」
「何人?」
「…5人」
間が開く。
「…もしかしてだけど助けに行く気?自殺行為だね」
「後悔、したくないの…」
「まるでしたことある言い方だね」
「悪い?」
「興味あるなぁって」
「趣味悪いね、悠斗くんは。でも、それなら勝手に調べればいいよ。外に漏らさなければ別に害はないから。もう終わった事だし…」
「じゃあ帰れたら調べさせて貰うよ」
二人の会話を聞いていた小百合が言った。
「ならまずは生きて脱出する事ね、お互いに」
「だね」
「ああ」
作品名:ヴァリング軍第11小隊の軌跡(仮) 作家名:鳶織市