連載小説「六連星(むつらぼし)」第91話~95話
連載小説「六連星(むつらぼし)」第93話
「女流のコンビと、ミツバチの話」
「鎌仲ひとみ監督の前作は、「六ヶ所村ラプソディー」。
原子力産業が誘致された六ヶ所村の人々を取材しています。
鎌仲ひとみさんは環境破壊問題をテーマーに、映画を作り続けています。
豊かになった生活が、いまの地球の温暖化をまねいています。
原発もまた環境破壊につながるという、ジレンマを描いています。
監督はジレンマを解く道はないのか、と常に模索しているんです。
『ミツバチの羽音と地球の回転』では、脱原発を進めるスウェーデンを
取材しています。
国内では、原子力発電所の建設計画が有る、山口県上関町を
取り上げています。
スウェーデンは脱原発を国民投票で決めたあと、2020年までに
石油にも依存しない社会をつくります。
エネルギーを安全なものにシフトしていく背景には、民主主義や情報の
透明性、そして人権意識の高さなどが挙げられます。
スウェーデンはCO2を削減しながら、ゆるやかに経済成長を続けています。
危険なモノに依存しなくても、質の高い福祉を実現することができます。
日本とスウェーデンの、この違いはいったいどこにあるのか、
というのが、今回の作品のテーマ―です」
作品名:連載小説「六連星(むつらぼし)」第91話~95話 作家名:落合順平