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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「幸せの交換」 第三話

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「ああ、好きなんだ」

「会ったばかりで好き?それ信じられない・・・」

「とにかく登志子さんに聞けよ。必ずおれに連絡してくれよ。電話番号書いておくから」

兵藤はそう言うと勘定を払って帰り支度をした。
私はその夜登志子に電話した。

「登志子、今電話いい?」

「うん、いいよ。何?」

「今日ね、急に直樹さんから電話があってさっきまで前に行ったあのスナックで話していたの」

「ほんと?誰に電話聞いたのかなあ?」

「野口さんって話していたよ」

「そう、話しちゃったのねあの人」

「私、直樹さんから聞いて信じられなかった。ねえ登志子、本当に直樹さんと付き合っていた時に野口さんと会ってたの?」

「偶然に会ったのよ、野口さんと。それで何度かあっているうちに誘われて仲良くなった。直樹さんとは嫌いになったわけじゃないけど、満たされない部分があったの。あの人貴子のこと好きだったし、私たちの間にはもう涼しい風が吹いていたのよ」

「そんなあ~登志子が野口さんと付き合っていただなんて聞いてなかったし、直樹さんから聞かされてショックだったのよ」