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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「幸せの交換」 第一話

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眠りに就く前に中学の同級生で仲良くしていた旧姓福田登志子のことを思い出していた。
彼女とは高校も同じで六年間よく遊んできた。今はどこに住んでいるのだろう。子供たちが小さい時は一緒に遊園地やレジャーランドに出かけていたが、行かなくなってからは会う回数が減り、もう今は年賀状すら来なくなっていた。
何か事情が出来たのかとわたしは心配したが、自分の家庭も夫とうまく向き合えないように変わっていたから人の心配どころではなくなっていた。

大学生になってすぐに登志子はどこで見つけたのかスポーツマンタイプの素敵な男性を彼として紹介してくれた。自分には今まで彼と呼べるような男性が居なかったのでとても羨ましくその時は感じた。
しばらくその彼と三人で遊びに出かけたり、食事をしたりしていたが、ある時彼の友達という男性が一緒に来て、紹介された。

それはきっと登志子のお節介で付き合わせようと彼に頼んで連れてきたらしいのだ。決してイケメンとは言えないその男性に会話は楽しめたけど一対一で交際したいとは思えなかった。
だから登志子も彼も気を遣って四人でドライブしたり、遊園地に行ったりを繰り返していた。

お酒が飲めるようになった時に、四人で行ったバーの帰りにタクシーで送ってもらった登志子の彼に耳元で囁かれた。