私のオカルト考
最近の流行は心霊写真よりも心霊動画のようだ。
しかし、この心霊動画なるものも、撮影の経緯が怪しいものばかりだ。
中には、映画製作の専門学校の卒業パーティで撮影された心霊動画なんてものもあった。パーティの中に、いるはずのない人が写り込んでいたんだと。もう一度言う。映画製作の専門学校の卒業パーティで撮影された動画だ。信じる人の知性を疑わせるのに十分なシチュエーションじゃないか。とてもじゃないが、高等教育を受けた人が真面目に議論する価値があるものとは思えない。
ついでにもう一つ。
写真に白い球が写り込むことがある。オーブと呼ばれて、霊だとか言われることが多いようだが、あれはただのほこりである。細かいほこりにストロボの光が当たると微小な光源になり、それを、奥にピントが合っているカメラで撮影すると、当然手前のホコリはピンボケになり滲んで写る。これがオーブの正体だ。昔息子が中学校の修学旅行で京都に行ったとき、泊まったのが古い旅館で、中学生どもが暴れまわるもんだから、そこで撮られた写真はどれもオーブだらけだった。
作品名:私のオカルト考 作家名:sirius2014