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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「もう一つの戦争」 舞い降りた天使 4.

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「薪で炊いたことはありません」

「え?何で炊いていたの」

「母がやっておりましたので、知らないだけです」

とっさに裕美子はそうウソをついた。

「お嬢様だったのね。その年まで炊事をしなかったということは。羨ましい限りだわ。でもここでは一から教えますからそのつもりでね」

「はい、助かります。段取りを教えて戴ければその通りに頑張ります。慣れないことで失敗するかもしれませんが、その時は勘弁してください」

「素直なのね。気に入ったわ。そうそう、言っておかないといけないことがあるの。よく聞いてね。ここでの暮らしには大切なルールだから」

裕美子は女将から心得のようなものを聞かされると思っていたが、違っていた。それは自分の中の常識とは少し異にする内容のものだった。

「女将さんの言われることは必ず守りますのでお聞かせください」