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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「もう一つの戦争」 舞い降りた天使 3.

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「ありがとうございます。山本さんのお言葉通りに甘えさせて戴きたいです。しかし、お連れ様の了解はよろしいのですか?奥様にお断りされなくてもよろしいのですか?」

「妻じゃないのだ。それ以上は聞くな。おれも57歳になる。あと何年生きられるかわからないが、こんなことも今の時代残されたわずかな楽しみだ。未来のある女のお前のように自由には生きられないのだ。海軍の長官を辞任して故郷の長岡に帰っておったが呼び出された。この先戦局が怪しくなってきたら再び連合艦隊司令長官に指名されるかもしれぬ。その時は覚悟をするつもりだ」

「山本さんとお呼びしてはいけないのですよね?これからなんとお呼びすればよろしいのですか?」

「他人が聞いていると問題になるかも知れぬな。旦那様じゃないから、やはり山本に敬称を付けて呼んでもらうしかないな。まさか旦那様と呼べるようなことにはならないだろうが、ハハハ~」

「お連れ様に怒られますよ、そういうことを言われますと。では山本様と呼ばせてください」

「ああ、そうだな。一つ聞いていいか、未来ではアメリカと日本はどうしておる?仲良くしておるのか?それとも犬猿の仲なのか?」

「はい、日米安全保障条約を結び、防衛戦略的な共同歩調をとっています」

「そうか、共同歩調をとっておるのか。安心した。戦争にはならないということだな」