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ぎーくおぶじえんど
ぎーくおぶじえんど
novelistID. 47644
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赤井は、地下鉄を降りた後に木村から電話がかかってきた事に気づいたが、電話を取ろうとした直前に、話中になってしまい、不思議に思っていた。

赤井は何度か木村と相模原に電話をかけてみた。
木村の方は録音音声が聞こえてきて、全くつながる気配がない。
相模原の方は、家族が電話に出て泣きながら、「武が死んだ」と話していた。

赤井はその電話の後、近くのコンビニに寄った。

(車は武に処分させるはずだったのに、うまくいってねーみたいだ。洋二が電話に出ねーのも気になる。チッ、あいつら役に立たねー。)

そう思いながら、コンビニで漫画雑誌を立ち読みしていたところ、
店内の客や店員、店の前を歩く女子高生や、駐車場に止まっているタクシードライバーの視線がこちらを向いていることに気づいた。
睨みをきかせると、一旦は目を逸らすものの、またこちらを見ている。
赤井は何か気持ち悪さを感じた。
客の中のカップルも店の端から赤井を見ながら、ヒソヒソと何か陰口をたたいているような感じがある。

「ねぇ、あの人ってこのチェーンメールの人にそっくりじゃない?」
「似てるけど、別人じゃね?」

そう話しているように聞こえた。
赤井は気分が悪くなり、漫画雑誌を棚に叩き込むと駐車場に止まっていたタクシーを拾って、別居中の嫁の実家がある○県まで車を走らせることにした。

タクシーが高速に乗り、夜の高速道路を静かに進んでいく。
しばらくして、赤井がタクシーの中で居眠りをしそうになった時のことだった。タクシーのナビから、女性の声が聞こえてきた。

「お前たちが宏を殺した。絶対に許さない。死んで償え!」

その直後、赤井の持っていた携帯に何十通ものメールが届いてきた。その中には昨日自分が起こした事故のことが書いてあり、自分達三人の顔写真が無修正で貼ってあった。そして、木村と相模原の死亡事故の現場写真も付いていた。

赤井は気持ち悪くなり、タクシードライバーにPAに車を止めるように言った。

そしてタクシードライバーがPAに車を止めると、赤井はナイフを取り出しタクシードライバーを何度も後部座席から刺した。そして、ドライバーを運転席から引きずり出して車を奪い、逃走した。

赤井の運転するタクシーは制限速度を超えて加速していく。

作品名: 作家名:ぎーくおぶじえんど