偽電車男 第一部「栄光と地獄」①
11. いこうぜピリオドの向こうへ(爆笑編)
さて、宴会の時間になった。
みんな、温泉に使っていい気分。
宴会場には飯と酒が並び、宴会スタート。
俺と岡田と佐藤は、ステージ袖でスタンバイ。
そして、まず岡田と佐藤が出し物をした。
みんなちょっと盛り上がった。
俺の出番だ!
営業さんのナレーションが入り、
「俺君の、ワンナイトショーの始まりです。みんな見てあげてください。」
ステージ上にマイクスタンドが設置され、
BGM「ワンナイト・カーニヴァル(初代)」が流れた。
俺はほぼ完コピのPVの振り付けをやっていく。
みんな笑ってる、笑ってる。
ひとまず、滑り出しは順調。
多人数でやったらもっといけるんだが・・・
終わった後、みんな拍手。
そして、そこで終わりと思わせておいて、ラストの曲だ。
倖田来未版「キューティーハニー」・・・
俺の歌とPVの振り付け付きだよ。
ところどころ歌詞を変えてね。
・・・
プクッとボインの(略) (ボイン!ボイン!)
・・
これが~チョコレートかぁ~甘くてうまいの~
甘くて、うまくて、小便、ちびりそうじゃ~
○だ○のゲン~
そしてみんな爆笑。
好評のうちに終わり、終わったら速攻で、飯食べた。
カズエさん、ノブヒコさん、マリちゃん、ミズキさんたちに囲まれて酒ついでもらったりしたね。
みんなの俺に対するイメージがだいぶ変わったかもね。
まぁ、ちょっと無理しちまったよ。
本来ならここまで出さなくていいんだが、
ちょっとやる前に、景気づけで酒飲んじゃったからさ。
まぁ、阿波踊り前に酒飲んで気合入れる感じだよ。
テンションMAXだ。
ほんで、好評のうちに終わり、みんなそれぞれの泊まる部屋に入って、俺と佐藤と岡田は同部屋で午前3時くらいまで誰かを入れてマージャンやってたような気がするが・・
翌日は、いつも通り。
バスに乗って、ちょっと観光して帰ったさ。
マリちゃんも機嫌良かったよ。
だいぶ会話するようになったし。
このとき、例のカラフルユニ○ロTシャツと、コ○サのニットパーカー、さらにTシャツとおそろの色のジャック○ーセル履いてたら、マリちゃんとカズエさんが寄ってきて、
「インナーと靴の色合わせてるんだね。お洒落だね。」
「かわいらしい」
とお褒め?の言葉をもらう。
ちょっといい気分。
俺のハートに火がついちまったが、改めてみるとマリちゃんかわいいじゃん。
とかやってたら、カズエさんとノブヒコさんがやってきて、今なら「マリちゃん落とすチャンスだよwシンイチさんから奪っちゃえよ」
とか冗談言うので、「マジすか!?つかシンイチさんいるじゃないすかw」
と冗談で返す。
マリちゃんには聞かれてないさ。
そして、楽しい時間も終わり、
いつもの雪国地方に戻った。
このとき、ちょっとシンイチさんとマリちゃんに距離があるのに気づいていたが、
俺の知るキョウスケさん⇔マリちゃん説が本当ならそれが表立つと非常に大変。
なので、知らぬふり。
後で聞いた話だけど、どうもマリちゃんが「俺かキョウスケさんにどうこう」
って言ってたのは、シンイチさんが先に浮気したらしく、ちょっと頭に来てたとか、ちょっと他の人に目移りしかけてたのかもしれない。
俺が読んだことのある少女漫画とかだと、どうもそういうのあるらしいし、
俺がやったことのあるちょっとうっふんなゲームだって、色々なシチュエーションの分岐ストーリーがあるんだ。タイタニックみたいなドラマチックな恋愛映画も見たしさ。
あ、ここは綺麗にタイタニックから学んだってことにしとこう。
でもハートに火がついたんだ。
もぅ、やるしかねーだろ。
つかあのときより前からもう恋に落ちていたんだろうさ。
高校時代のユナちゃんの件が頭をよぎるが、パワーアップもうちょいしたら
一気に告白しよう、そう思った。
脳内じゃ、もしか、リアル電車男になれるのか・・そういうかすかな希望を持った。
敵はシンイチさんとキョウスケさんだったんだけどね。
ユナちゃんよりは、コミュニケーション取れてたからさ。
当時のブログ読者さんたちには、「笑わすことはできたけど、ファッションセンスは、うーん・・。コミュニケーションはばっちこいだったよ。」と、報告してみんなからねぎらいの言葉をもらえた。
作品名:偽電車男 第一部「栄光と地獄」① 作家名:ぎーくおぶじえんど