小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ワタリドリ
ワタリドリ
novelistID. 54908
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

レッサーパンダ?パスカルくん 第3話 「金島家暴風警報!」

INDEX|1ページ/2ページ|

次のページ
 
登場人物

〇パスカル・・・オレンジ色の毛並み。アライグマとレッサーパンダの間に生まれた無邪気な甘えん坊。鳴き声、ああ~。ふにゃあ~等 ふいに人間語(日本語)を話す時がある。
〇金島史郎(かなしましろう)・・・パスカルの新しい家族 高校2年生 お人よしな性格

〇金島香奈枝(かなしまかなえ)・・・史郎の姉 大学2年生 ショートの茶髪に両耳の白いピアスがチャームポイント スタイルも抜群 大の毛皮の動物嫌い 男みたいな性格

〇金島楓(かなしまかえで)・・・母親、旦那さんとは一年前に離婚。スーパーのレジや品出しのパートをしている。体系はぽっちゃりとして性格もおっとり系

〇N・・・ナレーション 突っ込み

第3話 「金島家、暴風警報!」

〇外はもう既に日の光りが家やビルの谷間にさえぎられ一番星が輝き始めている。
〇史郎の家 1階台所
(パスカル、お腹がはちきれんばかりに膨らんで満足そうな幸せな笑みで、両手でお腹をポンポンたたいている。)

史郎
「ハハ、お腹いっぱいだね。ちょっとチャーハンの量が多かったかな。つい君の幸せそうな顔見てたらつくり過ぎちゃった。」

パスカル
「あ~。おにゃかいっぱぁ~い。(●^o^●)」

史郎
「飲み物、麦茶でいいかな。お腹いっぱいだけど水分はちゃんと取っておかないとね。ごはんちょっとかたかったから、胃もたれするといけないからね。」

N、太鼓腹、破裂しねぇ~か?

〇その時玄関の方から、ガチャっとドアの開く音が聞こえて、女性(香奈枝)のはりのある声が・・・。)
(香奈枝、不満げに何か独り言のようにぶつぶつとつぶやいて靴をバコンバコン土間で脱ぎ捨てながら・・・。)

香奈枝
「ハア~。疲れたあ~。ったく裕司(ゆうじ)のやつ~家まで送ってくれりゃ~いいのに。自分だけ車でぬけぬけと帰りやがってぇ~。あたしが夜道でおそわれたらどうすんだっつ~の。」

N、なんかすげ~のが帰ってきたぞ。不良娘か? 大丈夫かあいつら。

香奈枝
「彼氏失格だなぁ~あいつは~。っておい何なのこの物体は、タイヤまでついて。」

(香奈枝、土間に置き去りにされてた折り畳みベッドに気づいて。)

香奈枝
「まさか卓球台?」

N、ちげぇ~よ。

(香奈枝、広間にどしどし向かいながら。)

香奈枝
「ちょっとお母さん。いくらお父さんと別れて寂しいからって、ストレス発散に卓球なんて。ぎっくり腰にでもなったらどうするのよ~。自分の年考えてよ。」

N、的確に人の傷口に塩を練りこむタイプだな~。この女は。

(香奈枝、大広間を覗いて。パスカルがはしゃいで散らかした光景に思わず驚いて・・・。)

香奈枝
「なんだ、これはぁ~!Σ(゚Д゚)あたしの買ったオニュ~のじゅうたんがぁ~びっしょびしょじゃない。」

(史郎、台所でいすに座ってパスカルの口に麦茶の入ったコップをあてながら、大広間で驚いている姉の後ろ姿に気づいて。すました顔で・・・。)

史郎
「おかえりお姉ちゃん、お母さんまだ帰ってないみたいだよ。まだ入ったばかりの慣れない仕事で忙しいのかも・・。ちなみにあれ、卓球台じゃなくてベッドだから。」

N、世話好きやねぇ~史郎は てかきょうだい、そろって男女性格あべこべとちゃうか?

(パスカル、ふわぁ~っとねむそうに(ノД`)・゜・。目をこすりながら史郎達の声を心地よさげに聞いている。)

香奈枝
「あんたのしわざか!(# ゚Д゚)なにこんなにちらけて・・んっ?」

(香奈枝、振り返りざま、机の上の得たいのしれない物体に気づいて目をまんまるにすると(@_@;)ありったけの悲鳴で。)

香奈枝
「きゃあ~~~!☆\(◎Д◎)/☆!」

N、ほんま、にぎやかなお嬢ちゃんやなぁ~。\(^o^)/

(だがすぐに我にかえって今度は怒りムードに変わって。顔を真っ赤にして史郎達の方にせまってきながら。)

香奈枝
「なんなのよ、そいつは!」

(史郎、冷静にすました顔のまま、うつらうつら揺れているパスカルの頭をなでながら)

N、そろそろおやすみムードか?

史郎
「たぶんアライグマだと思う。ちょっと毛並みがオレンジっぽいからレッサーパンダかなって気がしたけど、でもレッサーって顔がどこか、ねこっぽいでしょ・・。この子はどっちかとゆうと顔がふっくらしてタヌキっぽいってゆうか?」

香奈枝
「そんな事聞いてんじゃないわよ。なんでそのタヌキがうちの台所の机の上でめし食ってんのよって話しよ?」

(香奈枝、いつの間にか手に持っていたスリッパで史郎の頭をスパ~ンと。史郎もふいをつかれて、ついムッと返すように。)

史郎
「いった~い。なにすんのさあ~。(`○´)!僕のベッドお姉ちゃんが取っちゃったから、中古でちょうどいいベッド売っていたから貯めていたお小遣いで買っただけだよ。それでちょうどそこにいたこの子もベッドが気に入っちゃったみたいで・・・。」

香奈枝
「あたしのせいにするんじゃないわよ。(# ゚Д゚)だいたいベッドだとあんたのねぞうが悪くて夜中に何度も下に落ちて頭ぶつけて、今よりますますたわけになるかもって気いつかって、あたしがもらってあげたんでしょうが。その事は、お母さんだって了解済みでしょ。」

(史郎、負けずに言い返して)

史郎
「だいじょうぶだよ、これ以上バカになんかならないし床にはちゃんとマットもひくんだから(#^ω^)。」

N、バカだなんて自分で認めちゃだめっしょ~。

香奈枝
「たわけが言い訳してんじゃないわよ。それでなんでこんなもんまで拾ってくんのよ え~っ
(# ゚Д゚)。」

(今度はのんきにねむそうに欠伸をしているパスカルの頭をスリッパでスパーンと。パスカル、状況が呑み込めず驚いて、\(◎o◎)/!)

パスカル
「ぎゃにゃあ~~!」

(史郎、ぶたれてぐすんぐすんと涙目になっているパスカルの頭をなでながら)

史郎
「やめてよ、かわいそうだよ。そのスリッパ外用でしょ。底が厚くてなぐられるとすごい頭に響くんだから。パスカル鳴いちゃったじゃないか。」

香奈枝
「おらあ~!」

(瞬間、目を光らせた香奈枝によってパーンと天井に投げつけられたスリッパが床に落ちると同時にぽとりとゴキブリが一緒に落下してぴくぴくしている。その様子を一瞬時間が止まったようにあぜんと眺めている史郎とパスカル(゚○゚)!)

N、香奈枝姉ちゃん、ただものじゃね~なこりゃ。(◎_◎;)

(香奈枝、何事もなかったように、今度は机の上に置いてあった求人誌をつかんで、)

香奈枝
「あたしがネコアレルギーだってこと知ってるわよね。大の動物嫌いだってことも。」

史郎
「アライグマはねこじゃないし綺麗好きだよ。(`^´)」

香奈枝
「めし食って、部屋散らかして、うんちすりゃ~みんな一緒だっつ~の!(#゚Д゚)」

N、めちゃくちゃ言ってんな~。

(香奈枝の怒りのほこさきが、いつの間にかパスカルに向けられて。パスカルの後ろ頭を求人誌でつんつんこずきながら)

香奈枝
「あんたいつまで机に座ってんのよ。え~っこらあ~。(`ヘ´)どこほつき歩いたか分かんないばい菌だらけの身体で、きったならしいったら。(#゚Д゚)」