慟哭の箱 6
救済
――真尋へ
手紙をありがとう。とても嬉しかった。頑張ろうって思えたよ。
そして、ずっとみんなの存在を気づけずにいたこと、ごめん。
俺のためにずっと苦しんでいたひとたちがいること、俺は知らずに生きてた。
これからは、俺がみんなのために、できることを探したいよ。
そのためにも、まずは記憶を取り戻したい。みんなの苦しみを俺も知ってやりたいと思う。
俺は弱くて、だからそのぶんみんなに苦労をさせたんだと思うから。
清瀬さんは、いつ帰ってくるかな。ちゃんと帰ってくるってわかっていても、不安だよ。
早く会って、話がしたいな。
旭