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てっしゅう
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SF小説「AKARI」 第八話

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「そう、素晴らしいわ。でも、GEORGEは自分の役目を果たして。私は心配ないから。ねえ?一つお願いがあるの」

「そうか、安心した。頼みって何だ?」

「うん、私の意識生命体を別の人の身体に移し替えてほしいの。出来る?」

「別の人に移る?今の女性の身体に何か問題でもあるのか?」

「違うの。どうしてもこの世界で生きてゆくのに必要なことなの。理由は聞かないで。どう?」

「不可能じゃないよ。何度も同じことは出来ないから今回だけにしてくれよ。ところで移し替える相手は誰なんだ?」

「ありがとう。GEORGEが準備を終えたら伝えるわ。座標も必要でしょう?」

「そうだね。座標は必要だよ。キミが隣に居てくれると移しやすいけど、それは可能か?」

「ええ、出来るように考えるわ。さっそく戻って準備して」

GEORGEはAKARIが何を考えたのかそれ以上は聞こうとしなかった。未来へ戻ってタイムトラベル主装置の前に座ってAKARIからの指示を待った。

AKARIは山口に休日に女としてのたしなみとか料理とかを学びたいから、奥さんに会わせてほしいと伝えた。
山口はAKARIが加古美由紀として生きてゆく覚悟を決めたんだと思い、妻に聞いてから返事すると答えた。

山口の妻は何の疑いも持たずに夫の同僚である加古を快く受け入れることにした。
家にやってきたAKARIは笑顔で料理のことや主婦としてのたしなみなどを学びたいと言った。そしてそれは自分の近い結婚のためだとも伝えた。両親が遠方に居るので山口さんに無理をお願いしたとも付け加えた。

山口の妻はこれからも仲良くしましょう、とこちらも笑顔でいろいろなことを話した。
AKARIは山口と妻との出会いから今日までのことを教えてもらった。時折恥ずかしそうに語る表情を見て、自分も真似たいと感じた。