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きんぎょ日和
きんぎょ日和
novelistID. 53646
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人それぞれだから、強制はしちゃいかん…かなぁ~。

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“あなた何言ってるの!!”
と思いっ切り作り笑顔でそう言ってきた。
私は丁度いいと思って、
“あっ、はとちゃん、ちゃんと教えてあげてよ。男はみんな浮気するから、私の彼氏も浮気するっていつも言ってるもんね!!まだ彼氏が浮気しないから結婚はダメだって教えてよ!!”
と言ったら、はとちゃんの顔は笑ってるけど目は笑わずに、私の頭をバシバシ叩きだして、そのまま大きな声で、
“あなた何言ってるの~?!何変なこと言ってるの~?!”
と言った。
私は途中参加のはとちゃんにはちゃんと理解出来てないと思ったから、
“だから、男はみんな浮気するってはとちゃんいつも私に言ってるでしょ?!その話!!”
と説明したら、私の頭を叩く力がもっと強くなり、
“あなた何変なこと言ってるの~。”
と顔だけ笑いながらそう言われた。
もっと説明しようと思ったけど、頭が痛くてそっちに気が行ってしまい、話せなくなった。
そしたらいとこが、
“私、浮気とか絶対にイヤ~。”
と言い出した。
私は同じ意見の人がいたから嬉しくて、
“私もイヤなの~。でも男はみんな浮気するってはとちゃんに言われてるから、そこは諦めないといけないんだって。”
と言うと、また叩きながらいとこに、
“あなたは浮気されないから大丈夫よ。”
と一言言った。
私は唖然としてしまった。
その姿にはとちゃんが、
“何その顔は?!何が言いたいの?!”
と恐ろしい表情で言ったから、私はもう叩かれたくないのでそれ以上は何も言わなかった。
そのお葬式の間は、その会話以来、基本的にはとちゃんは私のそばに居続けた。

後々私は思った。
はとちゃんはいとこに幸せになって欲しくないんじゃないのかと…。
この話をいろんな人に話すけれども、誰もが口を揃えて、
“いや、それは違う、いとこじゃなくてあいちゃんに幸せになって欲しくないんだよ。”
と言われる。
でもみんな、
“はとちゃん、自分が選んで今の人生になったけど、全然幸せじゃないんだね。でもそれは自業自得だから仕方がない。”
と付け足す。
みんながそう言ったところで、私がどうのこうのはとちゃんにしてあげられるわけでもない。

そして今になって、結婚するタイミングが分からなくなった…。