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てっしゅう
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SF小説「AKARI」 第三話

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「ええ、もちろんです。この映像はどうやって作られているのですか?」

「う~ん、それはボクには解からないけど、おそらく太古から近代まではCGによる作成と、直近は残されているフィルムから抜粋されて編集されているのだと思うけどね」

「CGとは何ですか?」

「コンピュータグラフィックスだよ」

「映像を作り出す装置のことですね?」

「まあそんなところかな。詳しいのかい?」

「いいえ、興味があったものですから」

AKARIはパソコンというシステムがどういうものなのか解からなかった。自分のいる時代では全てのクリエイティブな作業はロボットが与えられた命令に従って行なっていた。

人間は行動をチェックし、プログラムの更新を各部署ごとに政治的または企業トップの要求により決定されていた。

食糧の配給も一定の生産がロボットによる集中管理で行なわれて、各個人に支給されている。
もちろん無料だ。お金を払うという行為すら存在しない。
地球は一つの国家となっており、人口を含めて人類はその寿命と死を迎えるまで100%生存する事で完全な管理下におかれている。

人間らしさを未来に残すという過去の国家統一の時に掲げた声明に従い、人種は様々混在している。2015年と比較しても同じように区別できる。
ただ異なるのは、無駄の無い筋肉と脂肪により恐ろしくスマートな体型と低い身長にコントロールされていた。

周りに仕事をしている仲間がいる間、AKARIは山口の説明をただひたすらに聞いているだけだった。夕方6時を回って一人一人と明日のために身体を休めると言って帰宅が始まっていた。
午後8時を過ぎた時間には残っていたのは山口と加古の二人にだけになっていた。