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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「夕美」 第一話

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「聡子の子供たちはどうでもいいって言うのか?」

「仕方ないじゃない!両親とも亡くなったんだから。運命を受け入れるしかないの。私たちまで引き込まれるのはゴメンだわ。
そんな義理もないし、責任もないし、違う?」

「逆の立場だったらどう考えるんだ?」

「諦めるわよ・・・」

「ウソ言え・・・出来ないくせに」

「何が言いたいの?私があなたやあなたの両親に何か嫌な事した?言ってみてよ」

「そうじゃないよ。死んだ聡子や父親に責任は無いよ。残された家族がこの子達の世話をすることは当たり前の事じゃないか。
普通で構わないんだよ。無理してくれって頼んでないだろう?」

「今の状態で無理しているのよ、解らないの?」

「お前が・・・働けばいいじゃないか。健康なんだし」

「バカ言わないで。夫として恥ずかしくないの?妻を働かせて」

「恥ずかしくなんか無いよ。今の状態を続けている方が世間に対して恥ずかしいよ」

「働きませんから・・・そのおつもりで居てくださいね」

雅子はその場を離れた。
学校から帰ってきた夕美を部屋に呼んで誠一郎は雅子の仕打ちを詫びた。
作品名:「夕美」 第一話 作家名:てっしゅう