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てっしゅう
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SF小説「AKARI」 第一話

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歴史資料館タイムトラベル施設の技術スタッフが山口に詳しい説明を始めた。

「山口さん、そろそろ準備完了です。手順をお話ししますので良く聞いておいて下さい」

「はい、お願いします」

「タイムテーブルはこちらのパネルで選んでください。コンピュータにはあらかじめ10パターンの映像がインプットされています。オープン時間から決められた上映時間があらかじめセットされていますが、任意で取り消しまたは変更をこちらで行うことが出来ます」

「このパネルで調整が可能なんですね。特に問題点が無ければ早速デモをやりたいのですが宜しいでしょうか?」

「そうですね。では、所長に許可をもらって来て下さい。メインの企画でしょうから、スタッフ全員がチェックされると宜しいかと思います」

やがて上映ルームに全てのスタッフが集合して、メインスイッチが入り、美しい映像が4Kのビジョンに大きく映し出された。ルームの四方を囲むように配置された受像パネルは連結されていて、あたかも自分が風景の中に立っているかのような気分が味わえた。

全てのパターンが上映され、完成度の高さを披露した。山口の心の中にも一般公開を楽しみにする気持が強くなっていた。


恐竜時代にタイムスリップを始めていたAKARIの意識が目覚めたのはスタートして数分後のことだった。
何もかもが初めての試みに操作パネルの前に座っているGEORGEも緊張が高まってきた。
カウンターの数字はマイナス99,997,000 YEARSとなっていた。
今から1億年バックの時代にセットされた。