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てっしゅう
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SF小説「AKARI」 第一話

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「AKARI ! タイムトラベルの準備は完了した。後は時代を設定するだけだが、どこにしたいか?」

「GEORGE ! どうせ行くならずっと昔が良いわ。そうね、恐竜でも見に行こうかしら」

「おいおい、食べられでもしたらどうする?」

「何言ってるのよ! 意識だけなんだから」

「そうだったなあ。じゃあ、一億年の昔にセットして主装置のメインスイッチを入れるぞ!」

「ええ、お願いするわ」

カウンターは2999年から一気にマイナス99997000年にセットされた。
クゥオーン~というかん高い装置の作動する音が聞こえてきた。
やがて深い睡眠状態になったAKARIの入っているカプセルに信号が送られてきた。


時は2015年、愛知県のとある市で新しく街の歴史資料館が建設されることになり、スタッフの募集がスタートされた。
前年に定年退職した市職員だった山口哲夫はコネを使って採用にこぎつけ、開館準備のため連日夜遅くまで仕事を続けていた。

この施設の自慢はコンピュータシステムを駆使した、映像によるタイムトラベルが出来るコーナーだ。
街の歴史と併せて世界の歴史を恐竜時代から旅する事が可能なスケールの大きい企画になろうとしていた。

季節は夏を迎え、9月1日オープンに間に合わせるかのように準備は急ピッチで進められていた。
山口が担当するタイムトラベルコーナーでも全ての装置が搬入され、テスト段階に入ろうとしていた。