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きんぎょ日和
きんぎょ日和
novelistID. 53646
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リップが現れたことをお母さんに伝えた。

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『リップの登場の仕方も良かったからかもしれないけど、あそこまでの絶望感はもうない。死んだ時のことを思い出すと辛くなるけど、すぐに上が楽しんでるリップを見せてくるし、リップも私を笑わせようとするし…。そりゃ~本物が戻ってきて欲しいけど、上に、“それは出来ないかな~。”って言われた…。それを言うと上も困ってる…。』
と伝えた。
お母さんは、
『はあ~、そういうことか~。拭い去るって宗教の人たちは簡単に言ってるけど、奥が深いって言うか、お母さんも簡単に言ってたけど、経験しないと言えない言葉なんだって分かったわ~。それと人間だけじゃなくて、動物の悲しみも拭い去ってくれるんだね。そこまでは宗教の人たちは知らないよ。』
と言った。
『聖書にはペットについては書かれてないみたいだけど、“愛”については書いてあるから、そこを参照にするといいみたい。それと、私がリップに対しての態度なんだけど、…全部見られてたみたい…。叩きまくったから、“叩き過ぎ…。”って言われた。リップが何かしでかしたら、叩いてもいいし怒ってって上に言ったら、“私は一度もリップちゃんを叩いたこともないし怒ったこともありません。リップちゃんはお利口さんですからそんなことをする必要はありません。”って言われた。はぁ~。…お母さん、全部、…本当に全て神様って見てるみたい。これはどうしようもないよ。隠せない…。諦めた方がいいって思う。』
と私は言った。
『でも、なんにしてもあなたが元気になってくれて良かった。お母さん、神様に感謝する。ありがとうございます!!』
とお母さんが上に叫んだらしく、
[上];『はい、届きましたよ!!』
と言った。