小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
せき あゆみ
せき あゆみ
novelistID. 105
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

しらない子

INDEX|8ページ/13ページ|

次のページ前のページ
 

 今度はゆみが思い切りイヤミを言いました。俊介は決まり悪そうにしきりに坊主頭を掻いています。
「じゃ、わたし、手伝う。早く終われば一緒に遊べるでしょ」
 そういうと久美子はさっさとウサギ小屋のほうへ歩き出しました。
「久美ちゃんたらぁ」
 ゆみはしぶしぶです。そうして裕太が職員室からカギを借りてくると、久美子は一人で決めてしまいました。
「わたしと裕太くんが小屋の掃除をするから、みんなは草を取ってきてね」

 ウサギ小屋の掃除を終え、少年も交えた六人は柿の木のそばまで戻ってきました。
「ねえ、さっきのまりつき、続きがあるんでしょ?」
 少年が言いました。
「うん。十番まであるよ。いろんなつき方でね」
「じゃあ、教えて」
 少年にせがまれてゆみはまりをとりました。
「にぃのみやのにーすけさん。二の字がきーらいで……」
 片足を挙げて腕に引っかけるような姿でつきます。
「うわぁ、難しそう」
と言いながらも少年はうまくついています。
 それを見ていた裕太や俊介も仲間に入りました。
 足だけでついたり、スカートのすそをつまんでつくった環の中をくぐらせたりと、だんだん複雑になってきます。バランスがとれないとうまくつけません。
 みんな大笑いしながら順番にまりつきを楽しみました。
 
作品名:しらない子 作家名:せき あゆみ