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言の寺 其の弐

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ひかりあれ



かつてこの地にコトバがありました
あなたに告げたいコトバが
ありました

コトバは悠久でした
それこあなたに出会うよりも遥か遥かに以前から
コトバは意識を持っていました

人間という存在に内包されるよりも以前です
進化とかもまだまだでも
コトバは熱を帯びて輝いていました

それ自体が生命だという人もいます

(実はあなたもコトバと同じくらの悠久の果てに存在していたのではないでしょうか少なくとも僕にとっては)

コトバの熱が僕をうなす
あなたに告げられたいと
コトバが泣く
溶岩のように熱いくせに
液体窒素の粒みたいな涙流して

惑星が惑星でなくなってしまうまでにはきっと
このコトバ
あなたに告げよう

きっときっと

あなたに告げようと
僕は思っています

コトバよりも熱くそして
冷たい涙を心に流して





追記

「ひかりあれ」

というコトバを神がいうたという事実はつまり
コトバは
ひかりよりも以前から存在していたということに他ならないのです

作品名:言の寺 其の弐 作家名:或虎