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【創作】「rain」【BL】

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ルークが警戒しているのは、レイン博士の暗殺よりも、彼がテロリストに引き入れられること。自主的に協力する線は薄いが、ないとも言い切れないし、それ以上に、協力させる方法などいくらでもある。
念の為、家族にも護衛をつけているが、あの鞄の中身を奪い取る方が、簡単で効果がありそうだ。

手を出したのは失敗だったな・・・・・・。

博士に余計な警戒心を抱かせてしまった。今頃、必死で隠し場所を考えていることだろう。

自宅に隠すか、持ち歩くか。どちらにしても、早急に確保する必要があるな。

クレイグ大佐から渡された論文と、研究所での博士の評価から、ルークは確信した。レイン博士は科学者として最高峰の頭脳を持ち、テロリストにとっても利用価値があると。
今はまだ、博士は自分が狙われていると思っていないだろう。狙いは研究所だと。下手に怯えさせて、研究に支障が出ては困るというのが、大佐と所長からの要請だった。

『法で禁止されていなければ、私は博士をデータ化して、永久に研究を続けて欲しいですよ。彼の頭脳を最大限に利用する為には、人の寿命は短すぎますな』

冗談めかしていたが、半分は本心だろうとルークは考える。それだけの相手を、敵に渡す訳にはいかない。

今は、信頼させることが重要か・・・・・・。

彼が自分から打ち明けるまで、どれだけの時間が掛かるだろう。あまり手間を掛けさせないでくれと、ルークは一人呟いた。


作品名:【創作】「rain」【BL】 作家名:シャオ