ジレンマ
第四話 青と赤
「すみません。起こしちゃいましたよね。」
「うん、そうだね。」
いますぐにでも逃げ出したい気分だった。私の勘がこの子と関わってはならない。そう警告していた。
ただ、ポケモンの四天王戦のごとく<逃げる>という項目は押しても、足は動かなかった。
結局、私は彼女の名も知らないまま、話しに付き合わされるハメになった。
人と人の相性の善し悪しは、客観的に判断出来るものではなく、実際に関わってみないと当人達も判断が出来ない。だからこそ、人とのコミュニケーションは楽しいものだ。
私と彼女の相性は最高だった。
私たちはすぐに打ち解け合った。