弁護士に広げたかった大風呂敷
18 断言
それでも
耐える
1年間
死にもの狂いで
耐えてやる
犯した罪が
赦されるのか
償い得るのか
俺は知らない
自信もない
でも
少なくとも
今まで周りに
飲ませた煮え湯
一度くらい
自分で飲まなきゃ
湯の熱さだって
身に沁むまい
だから1年
せめて1年
死にもの狂いで
耐えてやる
そして
先生の選択を
確かめるために
帰ってくる
たとえ先生が
金輪際
赤の他人と
俺を見ようと
ましてや
奴を選んでいようと
恨んだり
責めたりなんか
これっぽっちも
する気はないが
不思議だな
断言できる
先生は100%
俺を待ってて
くれるって
どうしてかって?
「3・4・5番は簡単ね」
先生が
そう即答して
くれたから
他ならぬ
先生あんたが
自信過剰?
そうだとしても
俺らしいだろ?
作品名:弁護士に広げたかった大風呂敷 作家名:懐拳