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弁護士に広げたかった大風呂敷

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14 今夜だけは



どうしてそんなに
無邪気に
むくれる?

寝たふり
したから?

それとも
先生の弁当箱
1日開けずに
放っといたから?

俺が悪かった
赦してくれ

なあ先生

拗ねたあんたの
ふくれっ面が
愛らしすぎて
俺はまともに
正視もできない

座って見上げる
あんたのその
ピンクの清楚な
ドレス姿は
そこいらの花嫁たちが
逆立ちしたって
かないっこない
保証する

おかげで
こっちは
しどろもどろだ

今だから
白状する

先生の弁当を
開けたあのとき

天にも昇ると
思うほど
幸せだった
分不相応に
幸せだった

降参するから
勘弁してくれ

頼むから
機嫌直して
笑ってくれよ

俺にはもう
お手上げだ

でもそれ以上に

先生
あんたの人生を
この先
俺の風呂敷で
ほんとにずっと
包んでいいのか
許されるのか
自信がない

若くて有能な
あの男と
競り合う資格が
果たして俺に
あるのかないのか

輪をかけて
自信がない

この幸せが
続くだろうか?
続くとしたら
いったいいつまで?

だけど今夜は
考えない

今夜だけは
考えたくない

先生を
一晩じゅう
抱きしめたいから

抱きしめて
口づけたいから

先生を目に
焼きつけたいから

いいだろ?