ぶろぐがわり
はるばるきたぜ、函館へ
十一月二日、午前三時三十分。携帯電話がぶるぶると震えて着信を知らせる。それに出ると、あと少しで私の家に友人たちが着くとのことだった。それを聞いた私は、準備をしておいたカバンを肩にかけ、まだ星が瞬く寒空の下へと飛び出していった。
なんて書けばかっこいいけれど、要は出迎えただけです。久々の投稿です。お元気でしたか? 私はそうでもないです。
話を戻して、その日家を出たのは午前三時半、あたりは今だ静けさに包まれています。アパートの近くにある深夜まで営業する食堂も、この時間になるとさすがに客が居ないのか、あまり音は出ていません。
そんな中待っていると、友人の運転する車が到着しました。なんと、今日(寝てないので正確には昨日となります)納車したばかりだそうで。七人乗りの広々空間で、これまで彼が運転していた軽自動車とは圧迫感も力強さも段違いです。
途中、私用で大学によってもらい(構内で写真を何枚もとる友人)、いざ函館へ向かうことになりました。
車を走らせて一、二時間。もしくはもっとでしょうか。寝ずに走りっぱなしだった私たちはいい加減少し疲れ気味。そんな時、目の前にコンビニが見えてきました。そのコンビニを利用して「いい気分」になろうと考えた私たちは、そこに寄ることに決めました。
駐車場へとバックで入れ、いざ店内へとしたところで一つ事件が。
「あぁ!」
友人が叫びます。何事かと思っていると、運転席のシーツをしきりにティッシュで拭いています。
「アポロが……」
アポロ? なんのこっちゃ。と思って見ると、そこにはピンクの色に染まったシーツの姿が。
「今日納車したのに……」
彼は一人でぶつぶつと。同情します。けれど、それをおくびにも出さずに笑います。さて、どっちが本心でしょう。
そんな事件が起きて数時間。左に海が広がって「函館までもう少しな雰囲気があるのに全然もう少しじゃない」という感想を互いに共有しながらさらに一、二時間。
私たちはとうとう函館朝市にたどり着いたのでした。