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連載小説「六連星（むつらぼし）」第35話
「石巻からの発信・怒りと悲しみを込めて」

　甚大な被害を受けた被災地の最前線、石巻から発信されたこのメールは
おおくの善意の人たちにより、ネット上で広範囲に拡散された。
拡散希望メールを書いたのは、亀田総合病院で働く小野沢という医師だ。

　小野沢氏は、3月29日から被災地支援のために、石巻市に入った。
石巻市は、大震災でもっとも多くの被害を受けた地区のひとつだ。
海岸沿いの住宅地は津波により、すべてが壊滅した。
そのため、多数の犠牲者と行方不明者が此処から生まれている。

　医療機関も大きな被害を受けた。
多くの病因や医院が被災したため、一時的に、深刻な医療危機の
状態が発生している。
以下の文面は、被災地で必死の救護に当たった小野沢氏から、発信されたものだ。
現地における窮状ぶりと、時の政府のあまりに遅れている対応の様子を、
痛切に、かつありのまま発信している。
原文は、次の通り。