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人でなし(?)の世界にて

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「ギャー!!!」
「ギャギャーーー!!!」

 一斉にバーナードに飛びかかるリザードマンたち。殴られたリザードマンもそれに加わる。
「バーナード!!!」
「早く……行け!!!」
必死に応戦しているバーナードが再度促す。
「……すまない!!!」
アンドルーズは罪悪感に飲まれながら、エレベーターを操作した。上昇するエレベーターに飛び乗ろうとしたリザードマンがいたが、ギリギリでそれは間に合わなかった。
 甲板へ上昇を続けるエレベーターから、格納庫を見下ろすアンドルーズ。必死に戦うバーナードを、彼は無言で応援する。横にいるキャサリンは、アンドルーズとバーナードの関係を知らないままだったが、感動的なシーンが起きていたということぐらいは理解できていた。



 アーノルドとマッチョ男は、甲板上の小型飛行機にいた。甲板は、照明によって明るく照らされている。
 カタパルトの準備も終わり、いつでも離陸できる。ちょうど荷物の積み込みも済んだ。
「大統領! いつでも離陸できます!」
「……ちょっと待て!」
アーノルドの視線の先には、エレベーターで甲板に上がってきたアンドルーズとキャサリンがいた……。
 脇下のホルスターから、マグナム弾を使うリボルバー拳銃を抜くアーノルド。彼は飛行機から降り、2人に向かって歩いていく。新首都崩壊の憂さ晴らしに、彼は2人を直接殺すつもりらしい……。



「ボートはどこかしら?」
「……さあな」
キャサリンは必死に周囲を見回していたが、アンドルーズはすっかり意気消沈してしまっていた……。
「ちょっと!!! ここで死んだら、あのバーナードというリザードマンの期待を裏切ったことになるのよ!!! あなた、それでもいいの!?」
彼女は、彼の肩を激しく揺らしながら叫んだ。
「そ、そうだな」
納得した様子の彼だったが、まだ元気ではなかった。

   ドォン!!!

 強烈な銃声と同時に、2人のすぐ近くを銃弾が勢いよく通過していった……。あと少しずれていれば、どちらかが死んでいた。
 驚いて振り向いた2人の目の前には、リボルバー拳銃を構えたアーノルドがいた。今の2人にとって、1番会いたくないヤツだ……。
「おまえたちは疫病神だ!!!」
アーノルドは激怒していた。とても話が通じるようには思えない。