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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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風、彼方より舞い戻る 神末家綺談8

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「伊吹」

冷たい指先が伊吹の手に触れる。いつかも、こうやって慰めてくれたことを覚えている。
不器用に触れてくるこの感触も、永遠に失ってしまうのだ。

瑞の幸せと引き換えにして。

「・・・何か言え」

もう何も言えない。耐えるしかない。
承諾も、拒否もない。

これは強制だから。自身の気持ちなどすべて無視して、伊吹は瑞の願いを受け入れるのだ。
これは決定されていた未来なのだ。


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