海が君を浜辺にする
~2章「僕は僕で君は君」~
いつかの夏の日、僕は見つけた。
やっとだよ。
反対側に居るのが僕。
こちら側がその僕の僕。
だけど、僕は僕の僕で君なんていない。
君は君なんだ。僕じゃない。僕しかいない。
2人いてこその僕という存在。
君なんて人は1人もいない。
僕は近づく。
君は?君に?君だね?いや、君は君。僕は僕。
そう、僕は君なんだ。君なんて言いかたおかしいけど。
やっと会えた。君に。
ずっと一緒にいようね。あれ?なんで?
それすらできない君はなんで?そんな悲しい顔するの?
会えたんだよ?嬉しいでしょ?なんで?
僕は僕、君は君。それが僕。
君は君で、僕は君。
だからこの夕日が沈む前に僕に成る。
でも君は僕に成らせてくれない。
僕は浜辺になるのが運命?
浜辺で満足しろと?
つまり君は僕の事が・・・
あぁ、わかったよ。