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私の読む「枕草子」 1段ー6段

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ふだんは妙にはね返りの少女たちが、ぃざ晴着を着せたとなると、法会の時の行道に香炉をとって前行する役僧のように取り澄まして歩く。行列の童女たちがどれ程気がかりなのか親・叔母・姉達が子供の供をして着物を直しながら手を引いて歩く姿も面白い。
蔵入になりたい、それも低い位の所の衆、と思ぃっめている人であって急にはなれない人が、この日だけは所の衆は晴の日に限り麹塵(きくじん)(萌黄色の黄ばんだ色)の御袍の着用を許される。直ぐに脱がされるのであるからもっと着ていたいと思うであろう。萌黄色の黄ばんだ色は帝のご着用と同じ色ではあるが、綾織物でないのはまずい。おなじ色でも綾織物は許されないからである。                
【六】
 同じことを言っていても聞こえてくるのは違っている、法師の言葉である。男の話す言葉、女の言葉。下層の者の言葉は要らない言葉が多い、むしろ言葉が少ない方が面白いのであるが。


「綺麗に咲いた桜の枝を長めに折って大きな瓶(かめ)挿して眺める」
このことは後の【二二】に勾欄に大きな瓶を置いて・・・・・・と言う記述がありますが、同時期のことで、「枕草子」には前後が関係なく記述されていることが多いです。

さし‐ぬき【指▽貫】
袴(はかま)の一。括(くく)り緒の袴の系統で、裾口にひもをさし通し、着用の際に裾をくくって足首に結ぶもの。八幅(やの)の裾長を普通とし、略儀に用いる布製の袴の布袴(ほうこ)がのちに絹製となり、公卿は綾・固織物・浮織物を用いるのが例となった。指貫の袴。奴袴(ぬばかま)。

さくら‐がさね 【桜▽襲】
 襲の色目の名。表は白で、裏は赤・葡萄(えび)染め・紫・二藍(ふたあい)など諸説がある。陰暦11月から3月にかけて用いる。《季 春》

出衣
 直衣の下に着た衣の裾の美々しいのを上衣と指貫との間に出して着ること。足下のお洒落。

蔵人
蔵人所の職員で、天皇の御起居、伝奏・除目・諸節会の儀式その他のことをつかさどる。別当、頭(とう)・五位の蔵人・六位の蔵人・非蔵人・所の衆・雑色などがある。