ブルーとホワイト
朱に交われば赤くなる
あんずやべにかは半年もすると休日には化粧をし外出するようになった。丸山はその事が気になっていた。日本に慣れることや日本人と親しくなる事は良いことなのだが、彼女たちが遊び半分にもて遊ばされはしないかと言う気があった。彼女たちは日本に住むことを希望していた。外見だけでは日本人と変わらなかった。丸山は気分転換にと横浜の中華街に連れて行くことにした。やはり故郷を感じるのだろう、彼女たちの表情は今までには見せなかったほど生き生きとして輝いて観えた。飲茶を口に入れた時は二人は母国語で喋り出した。丸山には仲間はずれのようにも思え、その逆に解放された彼女たちを観た気にもなった。中華街にいると、丸山の方が外国人に感じさえしてくる。料理にしても中国語の表記では全くイメージが湧かない。言葉の理解出来ない彼女たちの心境が伝わって来た。一番楽しい時の彼女たちには楽しみながら研修をさせてあげたいと思うのだった。