小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

窓のむこうは 神末家綺談7

INDEX|23ページ/23ページ|

前のページ
 


「・・・ごめん、忘れて。あ、瑞戻ってきた」

瑞が小学生に手を振って帰ってくる。

「ビンゴだった。あの子ら、小金井さんと同じクラス」

なんて言ってた、と待ちきれないふうに伊吹が尋ねる。

「学校には殆ど来てなかったそうだ。担任も頭抱えてたみたい。児童相談所の職員が尋ねたこともあって、要チェックな家庭だったって」
「・・・育児放棄的な?」
「そこまではどうかな。でも学校に来れば真面目な子だったそうだよ。ただ、あまり積極的に他人と関わろうとしなくて孤立してたそうだ。いじめなんかはなかったけど、周囲には馴染めなかったのだろう。あの小学生軍団いはく《あの子のことはよくわかんない》だそうだ」

雪也はずしりと胸の痛みを感じた。

学校では孤独だった。家庭では・・・?母の恋人、幼い弟。
彼女を取り巻いていた環境は、彼女にとって決して優しいものではなかったのだろう。

「・・・何があった?」

見えない少女に、雪也は語りかけてみる。答えは返らない。雪也が見つけるしかないのだ。