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ヤマト航海日誌

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『そもそも島田という人物は自作の宣伝目的に「ヤマト」の勝手なリメイクなどを行っているわけでして、あれこそ悪質な著作権侵害の最たるものです。グレーという方便で許すべきではありません。私の行為を完全なるブラックと短絡的に決め付ける方が一部に存在するようですが、それは誤解で、島田こそがブラックです。あの男が書いたオリジナルの小説なんて、私はぜんぜんおもしろいと思いません。あのように愚劣な作を借用してしまったことを、今の私は深く反省しております。皆さん、どうか、島田信之の書いたものを決して読まないでください。ええ本当に。お金を出して買う価値なんて全然ひとつもありませんから。ほんとにつまらないんですから。ほんとですよ。つまらなかった。あれはつまらなかったなあ。あれほどつまらないシロモノは、この世にふたつとないのじゃないかと思いますね。私はあれをタダで読んだからまだいいですが、皆さん、買ってはいけませんよ。買うとお金を損しますよ。何より時間を損します。読んじゃいけない。読んじゃいけない。読んだらバカを見ますからね。後悔しますよ。大事なお金を無駄なことに遣ったと泣き崩れることになりますよ。「神よ、どうしてこんなものを私に読ませたのですか」と天を仰いで叫ぶほどの後悔です。恐ろしい。ひょっとして、自分が生まれてきたのは間違いだったのではないかと思ってしまうほどの後悔なのです。ねえ。わかるでしょう。そんな思いをすることになるとわかって、なぜ、あなたは読むのか! 島田なんかの書くものがおもしろいはずがないとわかっているはずだ! そうです! そうなのです! ジャジャーン! 私はまだ本気出してないだけで、本気になればあんなのよりもっとすごいものが書けるというのを証明するため私はコピペをしたんですから、島田にはものを書いて人に読ませる才能なんてこれっぽっちもないんですよ。だからアマチュアで当然なんだ。ね。皆さん。それがわかってくださいますよね。だから私は悪くないんだ! 全部島田が悪いんだ! 私は卑劣なことなんかただのひとつもしていない! 島田という悪魔の罠にはめられたんだ! 島田のオリジナルを読むなーっ! あれはつまらないぞーっ! ねえ皆さんも命はひとつしかないのですから、残り少ない人生を大切に生きることを考えましょうよ。世の中、一寸先は闇。あなただって明日死ぬことにならないとも限らんでしょうが。なのに、人生最後の日に読むのが島田の小説ですか。それは悔いが残りますよお。成仏は決してできないと思いますね。怨霊となって、何百年も、行楽地で写真を撮られている人の肩に手を置いたりするのです。あなたは、そんなことになってもいいのか! ヤでしょう! もちろん、イヤでしょう! だったら、島田の書くものをもうこれ以上読むんじゃない! オレはてめーらのためを思って言ってやっているんだからな。これだけ言ってわからねえやつがいたら殺すぞ。絶対殺す。必ず見つけて殺すからな。いいな。だから読むんじゃねーぞ』


なんてなことをきっと書いたりするんでしょうか。つくづく見下げ果てたやつだな。

そうなったらそうなったでおもしろそうな気もするんだが、どうでしょうね。おれはおれのオリジナルを、無料にすべきなのでしょうか。

まあとにかく、たとえ無名のアマチュアのものでも、コピペして〈自分の作〉としてはダメだよ。著作権とかなんとか以前に、やれば〈真っ黒〉と君は呼ばれてしまうからね。



作品名:ヤマト航海日誌 作家名:島田信之