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ヤマト航海日誌

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2018.1.8 ブラック・アンド・ホワイトアウト108



おれの『敵中』第三部『スタンレーの魔女』は現在、107ページの『悪魔の血』まで出したところで一時中断の状態にある。代わりに108ページには、次の文と同じものを載せてある。そっちで読んだ者もいるかもしれないが、ならもう一度よく読みなさい。


   *


こうやって盗み読んでれば君はこいつを自分が書いたことにできると考えてるの? どうやって? コピペした後でどうするかちゃんと計画はあるんだろうな。君がおれを知ってたことを知る人間から、「島田を盗んだのはお前じゃないだろうな」と言われず世に出して広める方法があるのか。それを一度でもよく考えてみたことがあるのか?

そんな方法あるわけないだろ? 気づけ。いいかげん目を覚ませ。盗用は必ずバレる。君がこいつを自分が書いたものだとして世に出して、たとえ広まったとしても、必ず「これは島田のコピペだ」とコメントを付ける者が出る。そんなことにはならないと君は本気で信じてるのか? 甘い夢を見るのはやめろ。

君は思ってるんだろう。おれをこのサイトで上位に行かせなければ誰も知らないままだ。だから盗んでもバレやしないと――だが、それは間違いなのだ。

おれの『敵中』第一部『セントエルモの灯』は、書き上げたとき七百しかアクセスを受けていなかった。しかし、今はこの数だ。何百もの人間が後から存在を知って見ている。読み通した者も決して少なくはない。

だから、君が盗んで出して、広まればすぐ何人もが気づく。そして言うのだ。「オレは知ってる。これはコピペだ。本当に書いたのは島田というやつだ」と。それは必ずそうなるのであり、避ける方法なんてない。

そうなった後の追求は厳しいぞ。君は名前さえ伏せておけば、たとえバレても自分が犯人とわかるものかと思ってるだろうが、甘い。まず確実に、君が誰かは暴かれるのだ。

ひとつのミスが命取りだ。ブログやツイッターに書いた迂闊なひとことが、君が誰かを指し示してしまう。君が誰かに教わってこの小説を読んだのならば、その誰かは本当の作者は島田と知っている。なのに君が他の者にヘタなことを言ったなら、それはやがて彼に伝わり「どういうことだ」と問い詰められる。お前が他の人間にそんなことを言ったってことがお前が盗用犯である動かぬ証拠ではないか――。

そう言われることになるのだ。君はそのとき言い逃れできない。結局、他の者にも知られ、名や住所をさらされる。それを免れる望みはゼロに等しいのだ。

おれはおれの『敵中』が君に盗まれるのを別に恐れてなどいない。君が盗んで広めてくれれば、どうせすぐバレ、おれにとっていい宣伝になるのだからむしろやってほしいくらいだ。結果として君の人生がどうなろうと、自殺を選ぶことになろうと気にしない。せいぜい地獄へ落ちろと思う。

そうだ。むしろおれとしては君に盗んでほしかった。バレて叩かれ、笑われて、泣きながら首を吊ってほしかった。そんなやつがひとり出れば、さすがに誰でもわかるだろう。これを盗めば『冥王星での〈ヤマト〉の戦いを〈スタンレーの魔女〉として書いた男』に自分がなれる――そんな考えはまったくの誤りである現実を。だから生贄になるやつがひとり出てほしかった。

困るのは、君らの誰にもそんな度胸もないということ。夜中にコソコソ目次だけを覗きながら、『スタンレー』がいつ書き上がるかを待ってるだけということだ。おれの読者が増えないままにおれが小説を書き終えれば、そのとき自分がコピペできる。それは決してバレないのだと――そういう考えなんだろ、ええ?

バカか? 君がおれを知ってたことを知る人間がいるのならばそいつにバレる。その問題をどうクリアする気でいるんだ。おい。ちゃんと考えているんだろうな。

君が盗めばほんとは島田が書いたと知る何百という者達が「これはコピペだ」と訴える。その問題をどうクリアする気でいるんだ。おい。ちゃんと考えているんだろうな。

考えてないだろう。君は何も考えてない。このサイトでおれを上位に行かせさえしなけりゃそれでいいんだと、そういうことにしてしまって、他の問題はないことにする。そんな気でいるだけなのだろう。

おれが困るのは、今におれをじっと見ている全員が君と同じバカ揃いだということだ。その人数がいま五十人として、五十の中で誰が盗むかの勝負だなどと考えている。一体どこまで頭が悪けりゃそういう考えになるのか知れぬが、明らかに君らの皆がそう考えている。他の四十九人がそう考えているのを君もわかるから、『そうか、そういうレースなんだな。みんながみんなそうしてるならそれが正しい考えだから、オレも勝つには同じようにしなきゃいけないんだな』と考えて疑いもしないのだろう。

このマニュアル野郎どもが。ひとりのバカの浅はかな思いに似たようなやつが感染し、五十人が列を作る。新たにおれを読む者も、同じ列に並んでしまう。ここに並べば自分にも同じチャンスがあるという幻想を信じ、それがどんなにバカげているか気づかない。

疑ってみもしないからだ。自分の頭でものを考えることがなく、人真似だけで生きているから、行列を見れば後ろに並ぶ。狙ってるのが五十人なら2パーセントの確率でオレにもチャンスがあるってことだな。悪くない話じゃないか。後は、この列に並ぶ者がこれ以上に増えなければ――。

そういう考えなんだろ、ええ? 宝くじや福引や、何かのプレゼントキャンペーンにハガキを送って当選を待つのと同じ感覚でいるんだろう。だがよく見ろ。そして気づけ。その列の先頭にいるのは、変な考えを信じ込んでるタリラリランのコニャニャチワだ。盗めばバレる、君は破滅するのだとどんなに言っても受け入れず、必ずオレのものにすると決めてテコでも動かない。そんな人間が十人ばかり毎日この『スタンレー』の目次を覗いてるだけだ。

君もそれを感じるだろう。そんな者達がいるのならこれはやっぱり盗めるのだなと思っちゃったりもするのだろう。だが、それは間違いだ。列に並んでも何もない。先頭にいる十人はおれがどんなに無駄ですお引き取りくださいと説得しても聞く耳持たぬスカポンタン集団だから、それを真似して後ろに並んではいけない。そいつらが《何が何でも盗んでやる》という顔をしておれを囲み、つられて四十人ばかり後ろに付く者がいるので、『スタンレー』をおれは完成させているのに出してやれないというだけなのだ。

頼むからどうかその点に気づいてくれ。盗みはできない。必ずバレます。やれば君は破滅します。これ、そんなに難しい話ですか。違うでしょう。おれを読む者が増えるのならばおれは続きをすぐに出すと約束します。本当はおれは去年の夏から毎日一節ずつ更新していく気でいたので、多くが読んでくれさえするなら、もう今頃、最後のクライマックスに差し掛かっているはずなのです。

そうできぬのはみんながみんな、このサイトで島田を上位に行かせなければオレが盗める、『スタンレーの魔女』を書いた男になれるんだ、という考えでいるのが伝わってくるからですよ。やめてください。間違いだから。おれの話を嘘と決めつける前に、このページだけコピペして紙にプリントし時間を置いて読み直してはいかがですか。


   *

作品名:ヤマト航海日誌 作家名:島田信之