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父と娘、時々息子

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 働いていたDは父と母が両キャストとして出会った店である。
 つまりは父、母、娘と親子二代で勤めたお店である。
 そのおかげで、父、母のことをよく知るお客様が多かった。
 ことあるごとに、お店のオーナーママも昔話を聞かせてくれて、仕事をしながら両親の足跡を辿ることのできる貴重な場となった。
 そのDで出会った人たちが後々私達家族にはとても大事な人達になっていった。
 遠くに住む家族より、近くにいるなんとやらとはよくできた言葉だと思う。
 オーナーママやその家族、お店のお客さん達、特に父のゴルフ仲間も共通となれば家族ぐるみで遊んだり、食事に行ったりと仲良くしてくれた。
 そして私達も、良い関係性を喜んで受け入れ、たまには甘えたりした。
 本当に・・・。
 まだまだ父に理解してほしいと押し付けた考え方ができた20代、その愚痴をママの息子に愚痴るということが多々あった。
 私も本当に愚痴を口にすることに抵抗感があるというか、私の口からは愚痴しか出ていないのかもしれないと思うほど口にすることを拒否的にとらえる癖がある。
 その為、何か勢いをつけないと吐き出すということができない一連がある。
 それが引き金となりとんでもない粗相をしたことがある。

作品名:父と娘、時々息子 作家名:SAYA.