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父と娘、時々息子

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12・旅で見える関係-父と私



 兎角、私と父にとって国内外問わず、旅行と二人で食事や飲みに出かけることが今から思うととても重要で大切な時間だったと感じる。
 朝から夕方にかけてはその土地の観光スポットをツアーで回り、合間合間で巡ったところの話しをする。
 一通り回ったところに夜が来て、夕食を食べるため、レストランへ移動し、お酒と共に頂く。
 その時はまだ旅行の話や、同じツアーに参加している人たちと会話をしている。
 食事が終わり、ホテル内で同じツアー参加者たちと解散してからが父との会話が始まる。
 傍らにはもちろんウイスキーとコーラでコーク割り。
 おつまみは日本からの持参したものと、機内で配られている開封前のおつまみ、観光地で見つけたおいしそうに見えた何か、それらがドレッサーやテーブルに並んだ。
 なるべく向かい合わせで座るか、隣り合わせで座るかのどちらかを自然と意識していたと思う。
 海外旅行をすると私たち親子は必ずちっちゃいことでぶつかる。
 なかなか一人にはなれず、過干渉になりやすくなる。それのストレスが結構限界値まで高められているところに、小さい火種でも業火を起こせるほどに押し込められている。
 その為、お昼はなるべく私達に関係のない話しをするか、移動中はお互いはなさないようにしているのだが、夜は二人とも晩酌が基本にある為、よく話をした。

作品名:父と娘、時々息子 作家名:SAYA.